当院での対象疾患

ワキ汗(原発性腋窩多汗症)

初夏になり薄着の季節がやってくると”ワキ汗“が気になるという方もいらっしゃるかと思います。着ているものにじっとりと汗がにじみ、外から見てもわかるくらいになっていやだという方。
”ワキ汗“が多く出るのは”腋窩多汗症“という疾患で、”暑くて汗をかく“といった要素だけでなく、人前に出て緊張したりストレスを感じたりすることで汗が多くなりやすいものです。
”ワキ汗“が多くてとても気になる、日常生活に支障がある、という方には、発汗を抑える塗り薬ができましたのでお試しいただくとよいと思います。使用法や注意事項など、詳しくは院長にお尋ねください。

湿疹・あせも・虫刺され・かぶれ

皮膚科の対象疾患のうち最も多いもので、いわゆる「皮膚がかゆい」ものです。ただし、ひとえに「かゆみ」といっても様々なものがあり、原因もいろいろなのできちんとした対処が必要です。虫刺されや草木まけ、シップかぶれなど物との接触による急性のもの、皮膚の乾燥や敏感性に基づく慢性のもの、アトピー性皮膚炎やアレルギー性の反応によるものなど、いろいろな疾患があります。まずは原因を見つけて診断し、適正な治療をすることです。我々皮膚科医がよく使う薬にステロイドホルモン含有の塗り薬があり、劇薬指定の強いものから赤ちゃんに使えるような優しい薬までいろいろな段階のものがあります。
強い薬で早く抑えた方がいいものや、優しい薬で腰を据えて治していった方がいい疾患など様々な疾患があります。塗り薬の効果と副作用をよく検討し、最も適正な方法を選択していくように、患者さんとしっかり話し合いながら治療を進めています。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、幼少期から長く続くかゆみのため患者様本人や保護者の方のストレスはとても強いものがあると思います。保湿剤によるスキンケアや適切な塗り薬、抗アレルギー剤内服を併用しながらかゆみをコントロールし、軽快の状態を維持することが大切です。塗り薬は長期間使用することが多いため、あまり強すぎない適正なものを使うようにしています。また、最近ではステロイド剤とは異なる作用機序を持つ免疫的にかゆみを抑える外用剤も出てきました。
いずれにせよ、治療は長期間になることが多いため、定期的に受診していただき、医師と患者様と一緒に、病状を把握しながら治療を継続していただくことが大事だと思っています。

じんましん

突然皮膚がかゆくなって、見ると赤いミミズ腫れのような発疹があり、掻くと掻いたところがまた赤くミミズ腫れになる。ところが数時間すると退いてゆく。でも次の日にまた似たような発疹とかゆみが出る。じんましんでよくみられる症状です。じんましんは食べ物や薬が原因のこともありますが、体調不良や睡眠不足の時に出るなど原因がはっきりしないものもあります。大切なのは早期に治療し、じんましんを起こさせないことです。放置しておくと慢性化し治りが悪くなることもありますので、早めの受診をお勧めします。

ニキビ

ニキビは過剰に分泌された皮脂が毛穴(毛包)に詰まり、いわゆる”芯“のあるものと、そこに細菌とくにアクネ菌が感染増殖したもの、いわゆる”化膿“したニキビとがあります。治療にあたってはニキビの状態をしっかりと把握し、抗生剤の外用及び内服、ニキビの芯を排出する方法(面皰圧出法)などを選択して進めます。また、最近では毛穴の皮膚を柔らかくし内容物の排出を促す毛穴ケアの外用剤も出てきましたので、ニキビやお肌の状態を見ながら、適切な治療を進めています。
また、後述しますビタミンC誘導体ローションも有効で、お肌の状態をすべすべにととのえニキビをできにくくしたり、ニキビ後の色素沈着やニキビ跡のデコボコを改善する効果もあります。

皮下膿瘍・とびひ(皮膚感染症)

皮膚が化膿して赤く腫れて痛い、転んだ時の傷がかゆくて掻きすぎて傷がジュクジュクしてとびひになったりといったものは皮膚の細菌感染によるものです。抗生剤の外用や内服で治療しますが、大きく腫れて赤く膿んだものに対しては麻酔して皮膚切開が必要なものもあります。ひどくならないうちに早く治すことが大切です。

帯状疱疹・単純疱疹

年に数回、顔やお尻に小さな水ぶくれができたり(単純疱疹)、背中や胸、お腹、腕や脚などに赤い水ぶくれがたくさんできてピリピリと痛む(帯状疱疹)といったもので、ヘルペスウイルス感染によるものです。現在では抗ウイルス剤というとてもよく効く特効薬がありますので、早期に治療を開始できれば早く回復し再発も抑えることができます。

足水虫・爪水虫(足白癬・爪白癬)・たむし(体部白癬)

足の指の間が蒸れて皮がむけたり小さな水泡ができてかゆい、あるいは、最近足の爪が白く濁ってきたといったものや、顔や体に輪を描いたような赤みがありすごくかゆいといったものは、白癬菌などのカビによる感染症の可能性があります。これらは皮膚や爪の一部を削り取って顕微鏡で菌を確認することで診断できます。一見水虫のように見えても実は湿疹である場合や、逆に湿疹と思っていたら水虫やたむしである場合もあり、間違った塗り薬を使ってかえってひどくなってしまったといった場合もあるので、正しい診断のもとにきちんと治療することが大切です。

円形脱毛症

円形脱毛症は突然発症するのが特徴で、髪の毛の毛穴がリンパ球という血液中の細胞に攻撃されるためと考えられています。そのメカニズムは明確に解明されていませんが、免疫の状態をととのえる生薬の内服や炎症を抑えるためのステロイドの塗り薬などで治療します。放置すると脱毛班の数が増えたり範囲が広がってしまうことがありますので早めに、また根気よく治療していきましょう。

男性型脱毛症(AGA)

AGAは円形脱毛症とは異なり、いわゆる男性にみられるうす毛で、年齢とともに徐々に進行していきます。進行を抑えるためには早めのケアが大事です。
当院では「フィナステリド」あるいは「デュタステリド」を処方しております。ただし治療は保険対象外になります。

ほくろ・あざ・粉瘤・脂肪種など皮膚の腫瘍(良性腫瘍、悪性腫瘍)

皮膚の腫瘍はどこにでも出来うるものです。色や形も様々で、赤ものや黒いもの、茶色のもの、平らなものや飛び出ているもの、皮膚の下のしこりなどいろいろあります。私は今まで皮膚の外科手術を多く経験し、たくさんの皮膚の腫瘍を治療してまいりました。一般的に皮膚腫瘍は良性のものが多く、ほくろやあざ、粉瘤、脂肪腫など、当院での切除手術が可能なものも多いのですが、ごくまれに悪性の腫瘍(皮膚がん)も見かけます。悪性の腫瘍を見落とさないことが大切ですし、早期であれば軽い治療で完治するものも多いですので、気になるできものがあったら何でもご相談ください。
なお、当院での切除手術は診察の上、予約にて行っております。ただし、美容目的の手術は行っておりません。

イボ

イボはヒトパピローマウイルスの皮膚感染により生じます。放置すると大きくなったり数が増えたりします。治療は液体窒素による冷凍凝固法を行います。イボの治療は複数回の治療が必要なことが多いので、根気よく治療を続けることが肝心です。

ウオノメ

足の裏の体重がかかる部分に固い芯ができて、踏みしめるとズキンと痛みます。当院では硬くなった角化部分(ウオノメの芯)をメスの刃を用いて削る治療をおこなっております。施術には痛みや出血はなく、削った直後から踏みしめた時の痛みは楽になります。ただし、ウオノメは疾患の性質上1カ月~数カ月でまた芯ができてきますので、痛みを感じた際には再度の施術が必要です。

ピアス

金属アレルギーの起こりにくい医療用ステンレスを使用したピアスを実施しております。耳たぶのみの施術となります。(軟骨等には施術できません)
18歳以下の方には施術しておりません。また、未成年の方は保護者の同意書が必要です。

その他、お肌のシミやくすみ、
乾燥肌のスキンケアなど
様々な皮膚トラブルにも
対応いたします。

皮膚のことなら何でも
お気軽にご相談ください。